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社会の移行期間で見る『不適切にもほどがある!』2

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以前、4話までをみて、下記、雑感をまとめていました。

社会の移行期間で見る『不適切にもほどがある!』 - 小林えみのブログ

引き続き、状況は同じで、視聴率は好調、一方で多くの批判があがっています。
SNSを中心に、目を通しており、大半は私も同意できます。ここで、「これは」「これは」とあげないのは、それらを「同意」としていても「批評の土台に勝手にさらす」ことはしたくないからです。

そのうえで、やはり私も面白く見ているし、高齢の方を中心に「もっと配慮必要なんですね」ということを無邪気に受け取られているお話をしています。

批判は同意しつつ、というと、超越的に私が「わかっている」側にたっているように書いてしまっていますが、主人公・昭和のダメおやじの小川市郎の言動側に自分を重ねることもあります。

#6の「昔話しちゃダメですか?」、若い人の話に被せ気味に自分の話をする、聞かれてもない昔話をする……。やってますね。

 

下記の記事に写真家の齋藤陽道さんがTwitterでポストをしていました。

アイナ・ジ・エンド「ちゃんと届けようと思うと、表情が勝手についてくる」新曲『宝者』MVで手話に挑戦 - TOKYO FM+

https://twitter.com/yohakushapub/status/1763714910159294864

たぶん、こういう消費を私はやりかねない。
だから注意をするし、何かをしてしまったらきちんと謝りたい(どのように謝ることが必要なのか?は、古田徹也『謝罪論』が参考になります)。

 

だれでも、被害者・加害者になりうるよ、マイノリティ・マジョリティどちらにもなりうるよ、というどっちもどっち論がしたいわけではありません(それはダメです)。

 

感情的になるな、というのも私は賛成しません。
むかつくことはもっと怒っていい。

 

むしろ、私たちは中途半端に遠慮して、理論をたてようとして、論破合戦になり、どちらが正しいかを競い、決着がつかずに疲れ果てている。

 

『不適切にもほどがある!』の見どころは、それぞれがまず率直に意見をだすことにあり、そこに世代間やさまざまなディスコミュニケーションを解消するポイントがあるのではないでしょうか。

 

コンプラわかんない」、わからない人はもっと言っていいと思います。
言われて怒る人は、もっと怒っていい。
(傷つけたり、過剰な負担をかけるほど言ったらダメですが…)

 

NHK日曜美術館」の「建築家・内藤廣渋谷駅・世界一複雑な都市開発を率いる男」を見て、なんだか凄くイライラしました。

建築家・内藤廣 渋谷駅・世界一複雑な都市開発を率いる男 - 日曜美術館 - NHK

内藤氏が悪い方ではないのはわかるのだけれど、成功した高齢のマジョリティ男性たちが立派な会議室で渋谷を構想し、「多様性が」と口にすることに、嫌悪感を感じました。
それを「なんでも男性ってだけで気持ち悪いと言うな」という意見もでるでしょう。
さすがに私も「男性だけだから」で全部を否定するようなことはありません。
私は比較的言語を使って仕事をしている方ですが、それでもすべてをいきなり理路整然と言語化することはできません。
今回、なぜこんなにイラつきを感じたのか。
もちろん、ただ表明するだけではなく、自分でも考え続けますが、私が、あなたが、感じたこと自体は否定されるものではないのです。

 

そのバランスを取り続けながら、最善をさぐっていく。
これも、私はローティ・朱さんの哲学から学んだことのひとつです。

『NHK100分de名著 偶然性・アイロニー・連帯 (NHKテキスト)』朱喜哲 | マルジナ...

 


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